Prrrr….Prrr…
オフィスに鳴り響く電話音。
「Sorry! I will call back you later, soon!」がちゃり!
・・・なんてことをする人なんていないと思っていましたが、・・・英語がさっぱりなまま外資系企業に行って、I will call back you laterだけで乗り切った猛者を目の当たりにした時はびっくりしました。
というわけで、今回のテーマは、駐在員のお電話についてです。
駐在員と言っても、特別な英語電話対応はほぼありません
駐在員の実際について紹介します。
電話の8割は日本本社と
駐在員の業務として、現地法人と本社との橋渡しは頻出トピックです。
電話という事に限れば、かなりの割合が本社との通話になるでしょう。
もちろん、通話内容は多岐にわたります。
新製品情報、品質問題、価格、人事、販売台数の予測、過去のデータ、こちらのローンチングの反響、今後の予定、オーストラリア人の特性(何を好むのか、何色が好きなのか、どんな雰囲気が好きなのか、メディアは何を使っているのか、Etc…)等、本社が知りたいことは尽きません。
が、もちろんこれらの通話は日本語で行われます。
また、現地法人にて、英語で営業電話をかけまくるといった事も基本的にはないと考えて良いでしょう。
残りの2割が現地とのやり取り(英語)
さて、それでは残りの2割、すなわち「英語」で電話にて会話の内容ですが、実際にどんな内容を話していたかというと、軽重に応じ大抵は以下の2パターンでした。
軽いパターン
・スケジュールの確認や、アポイントメントのちょっとした調整など
・ちょっとしたお礼
など、スピードが重視され、とりたてて文書やメールで連絡する必要が薄いものです。
例えば、こんな内容の電話をよくしていました。
「先日はお時間いただきましてありがとうございました!伺いました打ち合わせの日程の件についてですが、来月の3月ごろに一度ミーティングができたら良いかと思うのですが、いかがでしょうか。
Thanks so much for your time the other day! So I was wondering if we could plan a meeting, possibly on the early March, next month?
「先日行った打ち合わせの議事録、ご送付くださり、ありがとうございました。・・・はい、無事に届きました。今日中に内容を確認させていただきます。・・・いえいえ、取り急ぎお礼のお電話までしようと思っただけです。何かあればご質問させていただくかもしれません!」
I just wanted to say thank you for sending me the minutes of the meeting of the other day. —Yes, I can open the file without any issues. I’ll check it within today. —So yes, this has been just a quick thanks to you – I may ask you some questions if there’s anything with this minutes!
かなり意訳となってしまいましたが、実際のニュアンスはこのような感じかと思います。
重いパターン
・緊急性の高い込み入った説明が必要な場合。または、そういった説明を求められた場合
事が重篤であればあるほど、メールとは別に対面や電話での会話が必要となってきます。しかしこれは、日常で英語での会話ができていれば、特に電話であることによる特殊性は無いと思って良いと思います。
ただし、電話だと表情や振る舞いといった様子が伺えないので、音声情報のみでの意思疎通を成立させる英語力は必要です。
ちなみに、重要なことは口頭だけで伝えて終了!としないようにしましょう。
この辺りは日本でも社会人として常識と言われている範疇だと思います。
(いつだったか、これをやってしまって、へそを曲げてしまった超大手の取引先を生み出してしまった駐在員がいます。)
彼は英語に苦手意識を持っていたため、メールで詳細な説明を書いたものをいきなり先方に送り付けてしまい、先方から怒りの電話がやってきた・・・ということをやってしまっていました。
その先数年間はそこのディーラーへの販売がスローになってしまったという、苦い経験です。
まずは電話で内情を伝える。そして、
「後程お送りするメールにて公式にお伝えします」
I’ll write all these things in an official writing and send it to you later.
と言葉に添えて、文章でもあらためて連絡することになります。
基本的な電話での言い回しは準備
というわけで、電話対応には特別な意識を払う必要はありませんが、メールや対面と合わせて、頻度を保ったり、親密性を保ったり、緊急性の時に活用したりと、ツールとして使いこなす必要はとても大きいと感じています。
電話応対の特徴に関しては、本当に少量の知識で十分です。
よくまとまったHPがありましたので、以下に紹介しておきます。
・DMM英会話
英語の電話対応に使える定番フレーズ【フォネティックコード付】
http://eikaiwa.dmm.com/blog/5257/
・U-NOTE
【例文付き】英語の電話対応で使えるビジネス英語フレーズ集
以上に掲載されているような、日本でもおなじみの、ある一定のパターンや表現を頭に入れておけばOKです!
英語で電話する事に慣れないうちは、音質の事情やオーストラリアなまりもあり、多少聴き取りづらいかもしれません。
もし聞き取れなかった場合にどういった表現で対応するか(もう一度言ってもらう、メールでも内容を確認させてもらう等)は、念のため想定しておきましょう。
まとめ
・電話の作法は、駐在員だからといって特別な事は何もない
・基本的な言い回しは事前に準備しておく
・もしうまくコミュニケーションできなかった場合の対処法は想定しておく
いかがでしたでしょうか。
駐在員からの視点からすると、電話応対のイロハはさっと覚えるとして、英語でのビジネス的伝達力を底上げしていく事のほうが本題かと思います。
ではまた!
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TOEICでは通用しない!駐在に必要な英語力
みなさんは、「ビジネス英語」と聞くと、TOEIC等のテストを思い浮かべるのではないでしょうか。
実は、TOEICの勉強は決して無駄にはならないのですが、ビジネスで使う英語としては致命的な落とし穴があります。
それは、TOEICの切り口は英語を測定するためのものであり、英会話が上達するためのものではない、ということです。
「測定」の切り口は色々あります。「文法力」「語彙力」「読解力」「リスニング力」、そして「英作文力」。しかし、これらを個別に練習しても、残念ながら英語の総合力はなかなか上がらないのです。
「リスニング」が良い例です。リスニングは、測定は簡単です。しかし、これを上達させようと思った時に、世の中には色んな種類の学習方法が溢れているのに、決定的な上達方法があまり知られていません。
日本が国をあげて英語教育に乗り出しているのに、肝心な英語教師が話せていないのは、英語教育の切り口が「測定」に比重を置いているからなのです。
「上達に必要」な切り口は、ずばり「発想力」「瞬発力」「表現力」です。この切り分け方ですと、上達するためには何が足りないのか、そして何をすれば良いのかということが明確に分かります。
このメール講座では、その内容についてポイントをお伝えいたします。
駐在員としてのマインドセット
また、ここに来られた方は、辞令が出たばかり、あるいは今駐在されている方が多いのではないかと思います。
私はオーストラリアに5年間滞在しましたが、駐在時代での失敗体験と成功体験を元に、マインドセットをお伝えします。
以下が、9日間に渡ってお伝えする内容です。
✔辞令をもらった時からが駐在員!駐在員の心構えについて
✔TOEICは通用しない。駐在員に絶対的な必要な英語力は、表現力・発想力・瞬発力
✔英会話に絶対必要な「瞬発力」とは?
✔英会話力における「表現力」とは?どうやって鍛えるのか?
✔赴任辞令をもらったら、しておくべき3つのこと
✔誰もオープンにしない、駐在員が最優先すべきミッションとは?
✔公私共に充実させるのがビジネスマンとしてのプロ。その極意とは?
✔知っておくと役立つビジネス英語に関するお話
駐在において力を発揮する一助になれれば幸いです。